離婚時年金分割制度とは、結婚していた間つまり夫婦として協力して生活を築いてきた期間を、離婚をすることになったら年金にもきちんと反映させ分割をしようという制度です。たいていは、夫も妻も独身前には会社などで働いているのが現状です。

夫も妻も、20歳以上の人は強制的に加入することになる国民年金の第2号被保険者です。それが結婚すると主に女性が仕事を辞めて家庭に入ります。そうして妻は被扶養者となって、第3号被保険者となります。

女性は結婚時に多くの人が2号から3号被保険者に種別が変更されてしまいます。第2号のままであったら、老後は会社と折半して支払った保険料から報酬比例部分も得られるのですが、それがないため老後にもらえるお金も減ってしまうことになります。

第2号のまま働き続けたかったのに、結婚したためそうはできなかったという不公平から離婚時年金分割が導入されました。また、離婚時の二人が将来のことにまで冷静に話し合える状態かどうかもあります。

もう二度と顔も見たくない、話もしたくない状態であったならば、分割などに合意を得ることは非常に難しくなります。その点においても不利になります。

スムーズに分割が進むように、離婚時年金分割の3号分割と呼ばれる制度が平成20年4月から導入されました。これで夫婦間の合意は必要なく、自動的に半分が得られるようになりました。

 

老齢年金には老齢基礎年金と老齢厚生年金の2種類がある

老齢年金とは、高齢者になって仕事を引退し、リタイヤしてからの生活を支えるために設けられた国の制度で、基本的には65歳になった後、死亡するまでの間ずっと受給し続けることができます。

この老齢年金には実は2種類があり、一つは老齢基礎年金、もう一つは老齢厚生年金と呼ばれています。前者は国民年金に加入している人に受給資格があります。一方で後者は厚生年金に加入している人に受給資格があります。

ただし、実際には厚生年金に加入している人は制度上国民年金にも自動的に加入していることになっていますので、その人は基礎と厚生の2つを受給する資格があることになります。

これらのことから、国の制度のうち、老齢基礎のほうはいわゆる1階部分、老齢厚生のほうはいわゆる2階部分と呼ばれることもあります。

基礎のほうはその名前のとおり、加入していた期間が同じであれば、受給額のほうも人によって変わることはなく同じです。基礎的な部分とされているわけです。

一方で厚生のほうは人によって受給額が異なってきます。具体的には、その人の報酬、つまりは給与や賞与の金額に応じて掛金が変わり、その掛金に応じて65歳以降の受給額も変動する仕組みになっているのです。

以上の2種類の老齢年金のうち離婚時年金分割の対象になるのが老齢厚生年金なのです。